ICT教育って何?〜小中学校の親御さんなら知っておくべき新教育とは

 

【2021年5月】ICT教育って何?

ICTとは「Information and Communication Technology」(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー)の略で、意味は「情報通信技術」です。

ICT教育の方針をざっくり言うと、日本の小中学校でも本格的にパソコンやインターネットの使い方を教えて、このデジタル社会で活躍できる人材に育てようとなったわけです。

一方、海外のインターナショナルスクールはすでに行っています→前回記事

さて、まず2021年5月現在、文科省が定める小学校プログラミング教育の手引を読んでみました。

有識者会議「議論の取りまとめ」においては、情報技術を効果的に活用し ながら、論理的・創造的に思考し課題を発見・解決していくために、「プロ グラミング的思考」が必要であり、そうした「プログラミング的思考」は、 将来どのような進路を選択しどのような職業に就くとしても、普遍的に求め られる力であるとしています。

特に小学校においては、「児童がプログラミングを体験しながら、コ ンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付け るための学習活動」を行うことと規定しました。これを行うに当たっては、 計画的に教育課程に位置付けて、各教科等の内容を指導する中で実施する、 あるいは、教育課程内で各教科等とは別に実施することもできます。

 

例えば、理科や音楽、総合的な学習の時間のなかでパソコンやタブレットを使って調べたり、クラブ活動の参加児童や、地域と連動したイベント(大学生による出張イベントなど)に参加した児童に対する指導などが対象のようです。

ただ、懸念事項としてQ&Aの章をみると、

・校内のコンピュータの整備が不十分である現状

(回答)当面はほとんどの小学校では既に整備されているコンピュータ教室などのICT環境を効率的に活用しつつ、ワークシートなどを併用して教育する

 

・プログラミングなどICT活用に得意な教師とそうでない教師がいるが、どう工夫しておしえていけばいいか

(回答)教師自分も学びつつ、ポータルサイトでの指導実践事例を参考に、導入しやすい所から教えていってほしい。

 

・学校と教育委員会との連携や役割分担は?
(回答)学校においては、校内研修で教師自身にプログラミング体験と教材研究を行う。

教育委員会においては、モデルカリキュラムの作成や、他団体との連携、小学校のICT環境面での支援などを望んでいる。

つまり、各自治によってコンピュータ等の整備にスピードの早い・遅いが見られ、またITに精通する人材に乏しい田舎はプログラミング教育に遅れをとる見込みが大きい・・!

ますます都会と地方の教育格差が広がりかねないと思いませんか?

実際、データでも出ています。→基礎自治体 教育ICT指数サーチ

 

さらに、遠方に住むママ友Aさんに聞いたところ、

「すでに端末は配られたけれど、担当の教員の持ち前のITスキル(パソコンやネットを使いこなす技術)によって教え方にばらつきがあり、不安だ」

とこぼしていました。

 

では、みなさんの自治体の取組み状況をくわしく見てみましょう。

「〇〇市(区町村) ICT教育」で検索できます。

試しに、我が市の状況を例にあげます。市町村の公式ホームページに進捗状況が載っていたので、ポイントと感想をまとめてみました↓

・・・

2020年度末までに必要な機器の納品が終わり、2021年度春から機器の設定や教員向け研修が始まる予定です。

→今年度中に、ひとり一台PCタプレット端末が配布されそうで良かった・・!

一方、教員の育成の研修については校内スケジュールのみ。

→プロの外部講師が来て校内研修で教えるのかなど具体的なプランは載ってなく、あいまいな印象です。

 

やはり、我が子が本格的に使う前に、保護者も最低限の知識と使い方を学び、ICT学習のサポートしていく必要がありそうです。

 

無料サービスを駆使して、オンライン学習を家庭でも

 

「そんなこと言われたって、今さらどこかにパソコンの使い方を習いに行く時間もお金もないし・・。」

保護者がこのような状況下でできることは無いのでしょうか? そんなことはありません。

元PC(パソコン)講師だったわたしが、実際に使ってみて良かった無料サービスや、最低限知っておきたいネット上での安全の確保の仕方などを以降の記事で紹介していきます。

 

初心者向けのわかりやすい解説ですので、親御さん世代や祖父母の方に読んでいただけたらと思います。